北海道遺産第3回選定の決定について

北海道遺産協議会が2018年11月1日に発表

むかわ町穂別の古生物化石群~恐竜時代の息吹が伝わる日本有数の海と陸の化石群~

むかわ町穂別地域は、古くから古生物化石の宝庫として研究者や愛好家に知られる。海底の地層が分布し、道天然記念物のクビナガリュウ化石『ホベツアラキリュウ』をはじめとする海生爬虫類やアンモナイトなどが多数産出。地元産の貴重な化石資料を収集・保管・展示する穂別博物館を有する。さらに近年、国内最大の恐竜全身骨格化石・ハドロサウルス科『むかわ竜』が発見され、全国的な注目を集める。日本有数の海と陸の古生物化石が揃う博物館には、国内外の第一線で活躍する研究者が集い、また、子どもたちの学びの場ともなっている。

<選定理由>

この遺産は、北海道がまだ海であった太古の昔の豊かな生態系や生物相を垣間見ることができる貴重な環境を背景とする日本最大級の古生物化石産出地帯(蝦夷層群、穂別、三笠、羽幌、中川)がもつ一つのストーリーです。なかでも、近年発見された「むかわ竜(通称)」は日本初の大型恐竜全身骨格として国内外から注目され、他にも「ホベツアラキリュウ」などのクビナガリュウやモササウルスなどの海生爬虫類やアンモナイトなどを多数産出するむかわ町穂別地域は、顕著な地区として評価しました。現在、地元では町民主体の活動組織である「むかわ町恐竜ワールドセンター」をはじめ、道内外の関係自治体、団体や企業等との連携による化石資源を活かした地域づくりへの活用といったシェアリングヘリテージに期待します。

クリックでPDFが開きます